先日、箱庭療法学会の学会誌を読んでいました。
その中で、山中康弘先生が箱庭療法創設者・カルフ女史に触れられ、
「カルフ女史は大変にお優しいお人柄」と述べておられました。
そこで“優しい”ということを、今さらではありますが、改めてもう一度
考えさせられました。
カウンセリングというのは、臨床心理学に基づく独自性を持った援助行為です。
ご相談者の病気や障害のみを取り扱うのではなく、問題を抱えられた
ご相談者その人を理解しようと努めるものです。
そのため先ずは丁寧にお話を伺うのですが、ご相談者を受け入れ受容
出来なければお話は伺えないと言われています。
ご相談者をあるがまま受容し、理解しようと努めることは、そこに優しさが
存在しなければならないと思います。
優しい気持ちを持ち続けることは時に困難を伴います。
しかし、ご相談者に優しい気持ちで接し続けることが出来るか、そこが
カウンセラーの原点であり、そう出来ているか、自分の在り方を日々見つめ
直していくことが必要です。
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