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暗闇は苦手

㈱らくらくカウンセリングオフィス 2011/07/01
らくらくカウンセリングオフィスでは、職場での人間関係に悩む方々のご相談を承っております。

当社役員の脇田です。

7月に入り、オフィスビルや電車や地下街が、やたら暗くなっています。
これは、中部電力の要請を受けたもので、中電では各ビルや公共団体に対し、「浜岡原発中止による電力供給の減少に伴う節電の依頼」を出し、これを受けた節電対策が盛んになされているからです。2~3か月前に東京圏ではすでにこの節電措置が始まり、どこのビルや地下鉄も蛍光灯をはずしていましたが、同じことが中部圏でも始まっているわけです。

私が仕事をしているビルでも同様で、廊下やエレベーターホールがやたら暗いです。
私は実は視力が極端に弱く、かなり強い眼鏡をかけているのですが、しかもそこに老眼も加わっているため、暗いと身の周りがよく見えません。おまけに、足を悪くしているので、足元にかなり気をつけないと、転んだりつまずいたりしてしまいます。実際、この暗さは、私にはこたえます。

「闇」を恐れる--これは人間の本能的な反応であり、そこから人間の無意識の活動が生まれてきます。ユングが、多くの神話や昔話に、この「闇との対決」を見出したのも当然でしょう。「夜の航海」と呼ばれている闇との対決は、オルフェウス神話(妻を探して冥界をさまよう)から、村上春樹の「ねじまき鳥クロニクル」(去った妻を取り戻そうとして空井戸の底でバットを握りしめる)まで、さまざまな物語の永遠のテーマとなっています。

「もっと光を」、芸術家はそう叫び、光と闇を作品に定着させてきました。光こそが文明の出発点であり、意識の発生現場であったわけですが、その「意識」が、「フクシマ」以来、新たな危機にさらされています。

節電は、とにかく必要でしょう。それは「フクシマ問題」を遡ること十数年以上前のNox/Sox問題の頃から言われていたことで、だからそこに、「スローライフ」とか「モッタイナイ」思想とかが生まれてきたわけです。今さら言うまでもなく、エネルギー問題は、人類に課せられた永遠のテーマなのでしょう。
しかしそれにしても、私は足元を照らす一条の光がほしいです。そう思うのは、ワガママでしょうか。「電力不足の時代なのだから、文句を言うな。節電こそが、今の国家の国策なのだから協力すべきだ」--それが世論の風潮なのでしょう。しかしやはり私は一条の光がほしい。

「慣れればこの暗さも何ということないよ」。そういう声が周りから聞こえてきます。しかし何日たっても、私には慣れることはできません。明暗順応の限界を超えて、今のビルの暗さは、私の目と体にはこたえます。電力消費を抑えるのならば、もっと別のところから始めるべきではないのか。土日に工場を稼働させるよりももっと先にやるべきことがあるのではないか--これは足元を照らす光を失った多くのサラリーマンが抱く、とても素朴な疑問ではないかと、私は思います。
 

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